青林りんごは市場に出回ることがほとんどない品種ですが、りんごの中でも非常に甘くジューシーであることから人気が出ています。今回は青林りんごの旬な時期や品種の特徴、美味しい食べ方などについて紹介します。
青林りんご(福島)の旬な時期はいつ?食べ頃は?
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10月
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11月
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12月
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上旬
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中旬
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下旬
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上旬
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中旬
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下旬
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上旬
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中旬
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下旬
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青林りんご
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青林りんご
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青林りんごの旬な時期は10月下旬から11月上旬ごろです。そのため、収穫時期は11月中旬ごろになります。りんごの収穫量が最も多いのは10月ですので、青林はやや遅めの収穫ということになります。
このように、りんごの収穫時期の中でも11月などに収穫する品種を晩生種と呼びます。
h3 青林がおすすめ
トドクヨでは、甘くて美味しい青林りんごがおすすめです。
なかなか手に入れることのできない希少品種ですので、ぜひ一度お試しください!
青林りんごとは?品種の特徴・歴史や由来も紹介
青林りんご(福島)の特徴
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読み方
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せいりん
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時期
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10月下旬〜11月上旬
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糖度
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15度前後
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色の特徴
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黄緑色
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食感・硬さ
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やや硬め
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1玉あたりの重さ
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300g前後
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1kgあたりの玉数
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3〜4玉
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品種の掛け合わせ
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レッドゴールド×ふじ
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主な産地
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岩手県
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青林りんごは、1976年に小山田博、井上通夫、藁谷政男がレッドゴールドを自然に受粉させることによってできた品種です。
青林りんごは見た目が王林に似ていることから、レッドゴールドと王林の掛け合わせであると言われてきました。しかし、遺伝子分析によって王林ではなくふじとの掛け合わせであることが判明しています。
1990年10月に青林りんごは品種登録されました。甘みの強さや蜜の多さから人気のある品種となっていますが、なかなか市場には出回らない希少品種です。
青林りんご(福島)は甘い?糖度や味の特徴
青林りんご(福島)の味のイメージ
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甘味
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★★★★★
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酸味
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★★
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食感
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★★★
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果汁
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★★★★
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香り
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★★★★
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青林りんごは甘味が非常に強く、糖度も15度前後になります。酸味が少ないので、糖度以上に甘味を感じることができます。
食感は歯ごたえがあり、シャキシャキとしています。また、青林りんごは果汁が多い品種のため、口いっぱいに濃厚な甘味とりんごの香りが広がります。
酸味だけでなく、りんご特有の渋みもないため、甘いりんごが食べたいという人には青林りんごがおすすめです。
青林りんご(福島)の見分け方は?大きさや種の特徴
青林りんごの見分け方は、黄緑色の果皮と黄白色の果肉です。果皮は日光に当たっている部分はほんのり赤く色が付くこともあります。果皮が茶色く変色することをさびといいますが、青林りんごはさびが少ないのも特徴です。形はみかんのように、やや横に長い扁円形をしています。
りんごは一般的に15個前後の種があり、青林りんごも同じくらいの数含まれています。
青林りんご(福島)の選び方のコツ
青林りんごの選び方のコツは以下のとおりです。
- 軸がしっかりしているもの
- 持ったときに重みがあるもの
- お尻が丸く、黄色いもの
- 香りの良いもの
- 油上がりしており、ツヤのあるもの
軸がしっかりしているもの
りんごの上部には軸がついています。その軸が太くてしっかりしているものを選ぶようにしましょう。軸は果実に水分や栄養素を運ぶ役割をしています。軸のしっかりとしたりんごを選ぶことによって、水分や栄養素をたっぷり蓄えた美味しいものに巡り合えるのです。
持ったときに重みがあるもの
りんごを選ぶときにはいくつか手に持ってみるようにしましょう。りんごは果皮が薄く、水分が失われやすい果物です。持ったときに重みを感じるりんごは水分がたっぷりと含まれている新鮮なりんごと言えます。
お尻が丸く、黄色いもの
青林りんごは果皮が黄緑色なため、熟しているのか見分けるのが難しいです。そのような場合には、りんごのお尻の部分が丸くなっており、果皮が黄色くなっているものを選ぶようにしましょう。果皮が赤くならない青りんごは、黄色っぽくなってくると完熟している状態と言えます。
香りの良いもの
青林りんごは甘い香りが特徴の品種です。青林りんごを選ぶ際には、香りを確かめるようにしてみるのもおすすめです。甘くて美味しいりんごは良い香りがします。
油上がりしており、ツヤのあるもの
りんごは完熟すると、不飽和脂肪酸を果皮に分泌します。これを油上がりと言います。油上がりすることによって新鮮さを保とうとします。そのため、りんごの果皮がツヤっとしており、油っぽいものを選ぶようにするのがおすすめです。また、果皮に分泌された不飽和脂肪酸は食べても問題ありません。
青林りんご(福島)の切り方や美味しい食べ方は?
青林りんごの切り方や美味しい食べ方のポイントをまとめてみました。
- 皮ごと生食がおすすめ!
- 冷やして食べる
- ジュースにしても美味しい
青林りんごはシャキシャキとした食感と甘味を楽しんでほしい品種ですので、そのまま食べるのがおすすめです。また、りんごを切るときには皮を剥かないようにすると良いです。皮にはたくさんの栄養が含まれているので、抵抗のない人はそのまま食べるようにしましょう。
冷蔵庫で冷やして食べるのもおすすめです。りんごには果糖と呼ばれる甘味成分が含まれています。この果糖は冷やすことによって、より一層甘くなるという性質を持っています。そのため、青林りんごの甘味を存分に楽しみたい人は冷蔵庫で冷やしてから食べるのが良いでしょう。
青林りんごは果汁が多く、香りも良い品種ですのでジュースにするのもおすすめです。小さくカットした青林りんごをミキサーにかけるだけでできます。甘みも十分にあるので砂糖などを入れなくても美味しく飲むことができますよ。
青林りんご(福島)の食べ頃や追熟の目安は?
青林りんごの食べ頃や追熟の目安は以下のとおりです。
- 果皮の色が黄色に近くなったら食べ頃
- 追熟はエチレンを活用する
青林りんごのように、赤くならない品種は果皮が緑色よりも黄色に近くなってきたら食べ頃と言えます。
追熟はりんご自身が発するエチレンを活用して行います。りんごをポリ袋などに入れ、口を閉めた状態で野菜室などで保存しましょう。
りんごから出たエチレンは、甘味を強くしたり、果肉を柔らかくする働きがあるため、ポリ袋に入れて保存することで追熟が行えます。
青林りんご(福島)の保存方法は?
青林りんごの保存方法の手順を紹介します。りんごの保存方法では、いくつかポイントがありますので参考にしてみてください。
- りんごにキッチンペーパーや新聞紙を巻く
- ポリ袋に入れる
- 野菜室で保存する
青林りんごを保存するときには、キッチンペーパーや新聞紙を巻いてポリ袋に入れましょう。ポリ袋の口は必ず閉めるようにしてください。りんごから出るエチレンは他の食品にも影響し、早く傷んでしまう可能性があります。また、りんごは水分が失われやすい果物なので、乾燥しないためにもしっかりとポリ袋の口は閉めてください。
青林りんごは常温でも保存可能ですが、温度変化に弱いため野菜室など温度変化が少なく、低温を保てる場所がおすすめです。また、食べるまでは冷蔵庫から出したり、しまったりしないようにすることも重要です。
変色を防ぐ方法
りんごは切ってから時間が経つと茶色く変色してしまうことがあります。これを褐変(かっぺん)と言います。褐変はりんごに含まれているポリフェノールが空気に触れて酸化することによって引き起こされます。
褐変を防ぐ方法はいくつかあります。
- 食塩水に浸す
- 砂糖水に浸す
- ハチミツを溶かした水に浸す
- レモンを絞る
- 炭酸水に浸す
食塩水に浸す方法は、ボウルに1つまみくらいの食塩を溶かして2〜3分浸しておくだけで褐変を防ぐことができます。
食塩水に浸す方法では、りんごがしょっぱくなってしまって困るというひとは砂糖水に浸す方法もあります。2カップの水に大さじ2杯ほどの砂糖を溶かして15分程度浸しておきましょう。
ハチミツの場合には、1カップの水に大さじ2杯程度溶かす必要がありますが、浸す時間は1分程度でも構いません。
水に調味料を溶かすのが面倒という人は、レモンをりんごに絞る方法でも褐変を防ぐことができます。かけすぎると酸っぱくなってしまうので注意が必要です。
褐変を防ぎたいけど、りんごの味が変わってしまうのは嫌だなという人は炭酸水に浸すのがおすすめです。5分ほど浸すことで褐変を防ぐことができますので、ぜひ試してみてください。
青林りんご(福島)の日持ちの目安は?
青林りんごの日持ちの目安は保存する環境によって異なります。
- 常温保存:2週間〜1ヶ月
- 冷蔵保存:1ヶ月〜2ヶ月
- 冷凍保存:1ヶ月
青林りんごは晩生種ですので、比較的長い期間保存が可能ですが、熟し具合によっても保存期間は変化しますので注意が必要です。
また、常温保存の場合には暑さに気をつける必要があります。りんごは暑さに弱いため、暖房の効いた部屋などでは保存しないようにしてください。
青林りんご(福島)の成分・栄養素
青林りんごにはたくさんの栄養素が詰まっています。青林りんごの成分・栄養素は以下のとおりです。
皮付きのりんご100gに含まれる成分
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エネルギー
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56kcal
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たんぱく質
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0.2g
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脂質
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0.3g
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炭水化物
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16.2g
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灰分
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0.2g
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カリウム
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120mg
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カルシウム
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4mg
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マグネシウム
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5mg
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リン
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12mg
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βカロテン
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27μg
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ビタミンC
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6mg
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食物繊維
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1.9g(水溶性0.5g、不溶性1.4g)
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このほかにも、ペクチンやポリフェノールといった栄養素も含まれています。青林りんごを美味しく食べて、たくさんの栄養素を摂取したいですね。
青林りんご(福島)の効果・効能について
青林りんごにはたくさんの栄養素が含まれていることがわかりました。ここでは、それぞれの栄養素がどのような効果・効能を示すのか紹介します。
血圧の上昇を抑える
りんごに含まれるカリウムやペクチンは血圧の上昇を抑える効果があります。血圧を上げる塩分はナトリウムという成分からできています。カリウムやペクチンはナトリウムを体の外に排出する働きがあるため、血圧の上昇を抑えます。
胃や腸の調子を整える
りんごに含まれる食物繊維は胃や腸の調子を整える効果もあります。胃酸の量を調節することによって、胃痛や消化不良を予防します。また、善玉菌を増やす働きによって整腸作用を期待できるため、便秘がちな女性などには積極的に食べてほしい果物です。さらに、りんごはすりおろすことで赤ちゃんなどでも食べることができるため、赤ちゃんのお腹の調子が良くないときなどにもおすすめです。
貧血を予防する
りんごは貧血を予防する効果もあります。りんごに含まれるビタミンCは鉄分の吸収を助ける働きがあります。また、胃の調子を整えることによって鉄分を吸収しやすくしてくれます。そのほかにも、りんごに含まれるリンゴ酸なども貧血予防に効果的な栄養素です。
動脈硬化予防や血糖値の上昇を抑える
りんごに含まれる食物繊維は動脈硬化の予防や血糖値の上昇を抑える働きがあります。食物繊維は血液中にコレステロールが入るのを防いでくれます。コレステロールの高い食品を食べるときには、りんごも一緒に食べるのがおすすめです。
アレルギー症状の抑制
りんごにはポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは花粉症やアトピーなどのアレルギー症状を抑制する効果があります。また、そのほかにも動脈硬化の抑制や虫歯の予防、美白効果なども発揮してくれます。ポリフェノールはりんごの皮や皮に近い部分に多く含まれていますので、剥かずに食べると良いでしょう。
青林りんご(福島)の産地や生産量は?
青林りんごは岩手県で作られた品種のため、主な産地は岩手県です。しかし、現在では青森県や山形県、福島県でも栽培が行われています。
日本のりんごの生産量は73万トンですが、青林は市場に出回ることがほとんどないほど生産量の少ない希少品種です。
青林りんご(福島)の値段・価格相場
青林りんごは産地直送などの通販で購入することができます。価格相場は3kgで3500円程度です。青林りんごは1玉300g前後ですので、3kgで10玉程度は届くことになります。滅多に手に入れることのできない品種ですので、ぜひ一度食べてみてください。青林りんごをスーパーなど、市場で見かけることがないのは生産量が少ないことや形や大きさが不揃いであることが理由として挙げられます。